WBC2026元旦
今シーズンはどういう風の吹きまわしか、我が埼玉西武ライオンズが首位争いを演じているのである。
首位の座にふんぞり返ったまま交流戦という名の修羅場に突入するのは、実に、実に8年ぶりであるという。
山賊打線。
ああ、山賊打線ね。
思わず虚空を睨みつけて遠い目をしてしまうではないか。
パ・リーグを連覇するという快挙を成し遂げながらも、日本シリーズという聖地には一歩も足を踏み入れられずに敗退したあの無念。今でも夜中にハッと目が覚めて思い出すことがある。
とまあ、実に、実にああ久しぶりに、奇跡的な好調をがっちり維持したままインターリーグを迎える埼玉西武ライオンズであるが、これについてわたしは声を大にして言いたい。
別に強がりで言っているわけではない。
これっぽっちも強がりではないが、毎年毎年、機械のように判で押したように優勝している鼻持ちならないチームよりも、我がライオンズのように天国と地獄をジェットコースターのように行き来する浮き沈みの激しいチームのほうが、断然、愛着という名の人情が湧くというものだ。
ライオンズ黄金時代とか、もう忘れたし。
繰り返すが、別に、絶対に、断じて強がりではない。
それではようこそ。侍ジャパン・スポーツ新聞アーカイブへようこそ。

元旦である。一年の計は元旦にあり、というが、何をトチ狂ったか元旦から侍ジャパンである。
WBCが開催される年ともなれば、元旦のスポーツ新聞の一面を侍ジャパンの野郎どもがドカンと飾ることは非常に多い。
いや、多いかどうかは本当のところ俺は知らんが、少なくとも前代未聞の初めてのことではない。
「前回の2023年は一体どうだったっけなあ」などと、ボンヤリ考えてみるわけだが、どうだったかなあ。つまり何が言いたいか。要するに、わたしは何も「知らん」ということである。
まあ、紙面をひっくり返したところで、大谷翔平の独占ロングインタビュー記事が掲載されているわけでもないので、資料的な価値としてはぶっちゃけ屁の突っぱりにもならんわけだが、そこはそれ、正月からめでたい景気付けだ、ワッショイ、ということで無理やり納得するより他ない。

見ろ、井端監督の新春インタビュー記事が堂々と掲載されているではないか。さすがである。大物である。
さらにはどうだ、直筆の年賀状までもが紙面に躍っている。しかしこれ、なんか無駄にデカい年賀状だな。おい。
その一方で、もう一方の紙面では、村上宗隆がメジャー1年目にしてWBCへ参戦するという、血沸き肉躍る大ニュースが報じられている。
前回の大会において、吉田正尚が魅せたあの魂の決断、あれが確実に日本野球の流れをガラリと変えたわけだが、だからと言ってだ。だからと言って「WBCには出て当然、出ない奴は非国民」みたいな、おかしな同調圧力の空気が世間に蔓延するのは、これはもう火を見るより明らかに良くないことだ。自明の理である。
出てほしい。そりゃあファンとしては血眼になって出てほしい。だがしかし、そこはやはり国家の強制ではなく、個人個人の、血の通った一人の人間の判断に委ねるべきである。
まあ、その点において、我が今井達也がキッパリと辞退を表明したことで、「出ないという選択肢」「己のプロ生活を優先する道」もあらためて世間にビシッと示されたわけだから、これはこれで非常に健全で、大いに結構なことなんじゃないかと、わたしは激しく思う次第である。文句あるか!
発行日:2026年1月1日
新聞名:スポーツニッポン
内容:WBC開催年の元旦