今年の9月30日から10月9日にかけてメキシコで開催予定だったWBSC U-23ワールドカップ2020は、来年2021年9月24日から10月3日へと約一年の日程延期となったわけだが、一年延期に伴い出場選手の年齢制限が23歳から24歳となった。この処置により、去年や今年の大陸予選で戦い、勝ち上がったチームを土台として本選に挑むことができるというわけだ。
大会規定では18歳以上が出場可能となっているので、来年のU-23ワールドカップには1997、1998、1999、2000、2001、2002年生まれの選手が対象となる。
プロ野球12球団の主な対象選手
1997年
この年代は今年の大卒ルーキーの世代である。
埼玉西武
愛斗外野手
福岡ソフトバンク
髙橋純平投手
海野隆司捕手
東北楽天
オコエ瑠偉外野手
堀内謙伍捕手
村林一輝内野手
千葉ロッテ
平沢大河内野手
成田翔投手
北海道日本ハム
平沼翔太内野手
広島
高橋樹也投手
森下暢仁投手
宇草孔基外野手
横浜DeNA
坂本裕哉投手
伊勢大夢投手
中日
小笠原慎之介投手
郡司裕也捕手
東京ヤクルト
高橋奎二投手
廣岡大志内野手
1998年
ゴルフの渋野日向子らの黄金世代と同じ世代である。関係ないが。投手に期待される選手が多い。
埼玉西武
今井達也投手
浜屋将太投手
鈴木将平外野手
福岡ソフトバンク
長谷川宙輝投手
九鬼隆平捕手
東北楽天
藤平尚真投手
オリックス
山本由伸投手
千葉ロッテ
種市篤暉投手
和田康士朗外野手
北海道日本ハム
堀瑞輝投手
河野竜生投手
広島
高橋昂也投手
アドゥワ誠投手
坂倉将吾捕手
横浜DeNA
京山将弥投手
細川成也外野手
中日
藤嶋健人投手
阪神
才木浩人投手
東京ヤクルト
寺島成輝投手
梅野雄吾投手
1999年
埼玉西武
平良海馬投手
西川愛也内野手
福岡ソフトバンク
尾形崇斗投手
砂川リチャード内野手
千葉ロッテ
安田尚憲内野手
北海道日本ハム
清宮幸太郎内野手
広島
中村奨成捕手
横浜DeNA
櫻井周斗投手
中川虎大投手
東京ヤクルト
村上宗隆内野手
読売
湯浅大内野手
2000年
次の次の第4回大会の主力とならねばならぬ世代である。ミレニアム世代と呼ばれている。そのままである。
根尾昴、藤原恭大、小園海斗、野村大樹、吉田輝星などが今後の活躍を期待されている。すでに野村佑希 (北海道日本ハム)、戸郷翔征(読売)など一軍に定着しそうな選手もいる。
2001年
やはり次の次の第4回大会の主力となるであろう世代である。千葉ロッテの佐々木朗希や東京ヤクルトの奥川恭伸などがいる。
以上、思いつくままに列挙してみた。
予選を戦ったわけではないので、年齢制限が変更されても日本代表には特に影響はないし、そもそもこのカテゴリーの大会を日本が、すなわち侍ジャパンが重要視しているかと言えば、そうとは言えない。この世代のトップチームを組んで大会に出場するわけではなく、あくまでネクストブレイクが期待される選手たちが選ばれる。というわけで所属チームである程度の地位を築いている選手、オリックス山本由伸などが選出されることはない。残念だが。それでも日本は優勝を争えるチームをつくれるわけである。
また、以前にも書いたが、是非ともこの侍ジャパンU-23代表の監督を存命中に野村克也氏にやってほしかった。短期間ながらも、野村監督の教えを受けることでプレイヤーとしても人間としても成長できる選手が多く出てくるのではないか。
連動性を考慮してトップチーム監督との兼任も悪くはない。だが稲葉監督に関しては監督自身の監督としての経験値を上げるための就任であった。なんだかなあ、と思わないでもない。それよりもやはり、この世代のさらなる成長、覚醒を求めて経験豊かな監督につとめてほしいのだ。
世界的には、アメリカはこの世代の大会には出場すらしていない。プレミア12に出場するアメリカ代表が、この世代のプロスペクト選手を中心としたチームになる。アメリカ代表がいないせいか、アメリカ大陸予選はやたら盛り上がった。ヨーロッパ諸国にしてみても、カテゴリー別のワールドカップは貴重な国際経験の場となるので、予選を勝ち上がって何としても本選に出たい思いは強いだろう。侍ジャパンからすれば、自分たちのセオリーや常識が通用しない相手と対戦するのも、国内ではなかなか得がたい経験値である。野球はアメリカ大陸とアジアだけではないということを肌で感じてほしい。
一人一人がそれぞれの場所で踏ん張るんだ!がんばらない!怠けないこと!
そんな感じで。