韓国代表メンバー
野球日本代表・侍ジャパンと韓国代表が再び激突する。
本記事では、韓国代表メンバーと注目選手をまとめた。
11月15日・16日に開催される「侍ジャパンシリーズ2025」に出場する韓国代表は、侍ジャパンの登録枠が28人であるのに対し、35人という過剰とも見える数を送り出すことになった。その差異は単なる人数の問題ではない。
制度の裏に、それぞれの野球観、国家観が滲み出る。
韓国は、プレミア12やアジアプロ野球チャンピオンシップのたび、登録外の若手を同行させてきた。彼らは「補欠」でも「練習生」でもない。むしろ、未来の制度の片鱗を背負って旅をする観察者だ。国際大会という舞台の裏側で、彼らは既に次の韓国代表を構築し始めている。
今回、韓国代表はソウルでチェコ代表と強化試合を行い、そのまま日本へと渡る。
つまり、移動を含めた「体験」そのものを訓練の一部として組み込んでいる。
費用の増加など、KBOにとっては誤差の範囲だろう。重要なのは、チームの内部に新しい文脈を生成すること。
若い選手たちに「トップチームの空気を吸わせる」という建前の裏には、次代を見据えた社会的実験としてのスポーツがある。
それに比して、日本は常に制度の内側で完結する。
選ばれた者のみが、国を背負う。
韓国は、選ばれなかった者にも、国を覗かせる。
その違いこそが、今回の侍ジャパンシリーズのもうひとつの見どころだ。
試合のスコアブックには記されないが、国家の構造的差異は、きっとベンチの片隅で呼吸している。
韓国代表メンバー2025
監督
柳 志炫/リュ・ジヒョン
ヘッド兼バッテリーコーチ
姜 仁權/カン・イングォン
投手コーチ
金 圓衡/キム・ウォンヒョン
打撃コーチ
李 晋暎/イ・ジンヨン
守備コーチ
李 東昱/イ・ドンウク
作戦・走塁コーチ
金 在杰/キム・ジェゴル
クオリティーコントロールコーチ
崔 元豪/チェ・ウォンホ
投手
1 文 棟柱/ムン・ドンジュ(ハンファE/右右)
11 呉 原錫/オ・ウォンソク(KT・W/左左)
15 裵 璨陞/ペ・チャンスン(サムソンL/左左)
16 李ロウン/イ・ロウン(SSG・L/右右)
18 元 兌仁/ウォン・テイン(サムソンL/右右)
19 趙 丙炫/チョ・ビョンヒョン(SSG・L/右右)
29 孫 珠瑛/ソン・ジュヨン(LG・T/左左)
37 李 旻錫/イ・ミンソク(ロッテG /右右)
38 金 健優/キム・ゴンウ(SSG・L/左左)
43 鄭 宇柱/チョン・ウジュ(ハンファE/右右)
44 金 瑞鉉/キム・ソヒョン(ハンファE/右右)
47 郭彬/クァク・ピン(斗山B/右右)
55 李 浩成/イ・ホソン(サムソンL/右右
56 崔 俊鏞/チェ・ジュンヨン(ロッテG/右右)
60 朴 英賢/パク・ヨンヒョン (KT・W/右右)
63 金 澤延/キム・テギョン(斗山B/右右)
65 成 泳卓/ソン・ヨンタク(KIA・T/右右)
67 金 映祐/キム・ヨンウ(LG・T/右右)
捕手
13 崔 在勲/チェ・ジェフン(ハンファE/右右)
20 曺 邢宇/チョ・ヒョンウ(SSG・L/右右)
27 朴 東原/パク・トンウォン(LG・T/右右)
内野手
2 朴 成韓/パク・ソンハン(SSG・L/右左)
4 申 旼宰/シン・ミンジェ(LG・T/右左)
7 金 周元/キム・ジュウォン (NC・D/右両)
8 盧 施煥/ノ・シファン(ハンファE/右右)
10 文 保景/ムン・ボギョン(LG・T/右左)
24 宋 成文/ソン・ソンムン(キウムH/右左)
25 韓 東熙/ハン・ドンヒ(サンム/右右 )
30 金 英雄/キム・ヨンウン(サムソンL/右左)
外野手
17 朴海旻/パク・ヘミン(LG・T/右左)
23 安 賢民/アン・ヒョンミン (KT ・W/右右)
39 金 盛閏/キム・ソンユン(サムソンL/左左)
51 文 賢彬/ムン・ヒョンビン(ハンファE/右左)
注目選手
投手
元 兌仁/ウォン・テイン(サムソンL/右右)
東京五輪、WBC2023、アジアCS2023
KBO2024年シーズン最多勝。
サムスンの「青い血のエース」で、「チェンジアップの貴公子」と呼ばれる。
韓国代表でもエース格であり、NPB入りを熱望している。
とにかくチェンジアップで三振を奪う、奪う、奪う。
文 棟柱/ムン・ドンジュ(ハンファE/右右)
アジアCS2023
KBOで初の160キロを計測した剛腕で、次世代の韓国エース候補。
2024年のプレミア12では招集されなかったが、WBC2026、ロス五輪では中心選手として期待されている。
朴 英賢/パク・ヨンヒョン (KT・W/右右)
プレミア12 2024
韓国代表守護神。たぶん。
低いリリースポイントからくり出すストレートは絶品。高速スピンで浮き上がるようなボールは必見。
金 瑞鉉/キム・ソヒョン(ハンファE/右右)
プレミア12 2024
長身サイドスローのリリーバー。
プロで160キロの壁を越えたのは2023年だが、その前年のU-18ワールドカップ2022ではすでに高校生が超えていた。
スーパーラウンド日本戦で最終回にマウンドに上がったキムは、最後は163キロの剛速球で浅野翔吾から三振を奪った。
金 澤延/キム・テギョン(斗山B/右右)
プレミア12 2024
2024年シーズンにKBOの新人セーブ記録を更新した。
プロデビュー前の3月には韓国代表としてドジャースとのオープン戦に登板し、テオスカー・ヘルナンデスとアウトマンから三振を奪う快投で野球ファンに衝撃を与えた。
内野手
宋 成文/ソン・ソンムン(キウムH/右左)
プレミア12 2024
プレミア12では主将をつとめた。
2025年シーズンは全試合出場で3割20本20盗塁を記録した三塁手。
朴 成韓/パク・ソンハン(SSG・L/右左 )
プレミア12 2024
華麗な守備とシュアなバッティングが武器の、韓国を代表する遊撃手。
2024年シーズンはキャリアハイの、3割、10本塁打、10盗でOPSも.790の好成績。
外野手
安 賢民/アン・ヒョンミン (KT・W/右右)
4年目22歳の2025年シーズンに打率リーグ2位(3割3分4厘)、22本塁打80打点を記録し、初の代表入り。
文 賢彬/ムン・ヒョンビン(ハンファE/右左)
アジアCS2023
KBO2025年シーズンに、打率.320、169安打、12本塁打、80打点を記録。
野球選手では珍しい読書家であるらしい。
試合概要
大会名称:ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本 vs 韓国
主催:一般社団法人日本野球機構 株式会社NPBエンタープライズ
特別協賛:RAXUS
日程:2025年11月14日(金) 公式練習
2025年11月15日(土) 日本 vs 韓国
2025年11月16日(日) 日本 vs 韓国
会場:東京ドーム