LA28予選大会
WBSCは、IOCの承認を受けたかたちで、ロサンゼルス五輪2028に向かう野球の予選システム、その輪郭を静かに示した。
大仰な言葉はない。ただ、どこで、誰が、いつ削られていくのか。その順番が淡々と並べられている。
開催国枠
まず、開催国。
アメリカはすでにそこにいる。議論の余地もなく、ロス五輪の野球場には星条旗が立つ。
ワールド・ベースボール・クラシック
ここで、南北アメリカ大陸から二つの国が抜ける。ただし、アメリカは除外される。
つまり、この大会は祝祭であると同時に、選別装置ともなる。
プレミア12 2027
2027年、16チームへと拡張されるこの大会で、アジアの最上位、そしてヨーロッパもしくはオセアニアの最上位が、ロスへの切符を手にする。
「トップレベル」という言葉は便利だが、その裏で、ひとつ順位を落とした国は何も得られない。
それでも届かなかった国のために、最後の場所が用意されている。
世界最終予選
6つの国が集まり、残された1枠を奪い合う。アジア、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア。
アジア、ヨーロッパ選手権では上位2チーム(出場権未獲得)の国たちが、アフリカ、オセアニア選手権では最高位(出場権未獲得)の国が世界最終予選のテーブルにつく。
侍ジャパンに与えられた道は、驚くほど明確だ。まず、来年のプレミア12でアジアの頂点に立つこと。
それ以外に、近道はない。
だが思い出されるのは、前回大会の決勝での台湾戦。さらに遡れば、第1回大会、準決勝での韓国戦。
あと一歩の距離が、いつも同じ長さで横たわっていた。
ロサンゼルスは、遠い。
そして、その遠さは、ちゃんと計算されている。
プレミア12が五輪予選を兼ねるだろう、という話は、以前どこかで書いた記憶がある。だから驚きはしなかった。
だが、そこにWBCまで含まれてくるとは、正直なところ、想定の外だった。
問題は、その先だ。
もし侍ジャパンがプレミア12でアジア2位以下に沈んだ場合、何が起きるのか。
アジア枠として世界最終予選へ進めるのは、最新のアジア選手権で上位2位に入ったチームである。
その「最新」という言葉が、やや厄介だ。
おそらく2027年開催になるその大会が、プレミア12より前なのか、後なのかは、まだはっきりしていない。
しかも、アジア選手権に出場するのは、原則として社会人代表だ。
これまで、プロ選手の参加が認められて以降、五輪予選を兼ねたアジア選手権にはトップチームが送り込まれてきた。
だが、次も同じ判断が下されるのかどうか。その確信は、どこにもない。
世界最終予選。
6つの国が、残された1枠をめぐって正面からぶつかる場所だ。
個人的には、そこで最後の切符を賭けて戦う侍ジャパン、という光景も、少し見てみたい気がしている。
それが正しい道かどうかは、別として。