WBC2023の大熱狂により、侍ジャパンの認知度も上がり、これまで野球に無関心だった人にも興味をもってもらったり、あらためて日本のプロ野球、侍ジャパンのことを知りたい、という素晴らしい事態になっているのであればとても嬉しい。
そんなとき、日本のプロ野球全体をカバーはしてませんが、侍ジャパンだけならそこそこカバーできてると自負してるこのブログ。役に立ちます。
というわけで、これまではベースボール・マガジン社関連で日本代表、すなわち侍ジャパンを扱った雑誌等は紹介してきたのだが、せっかくなのでそれ以外のものも紹介していきたい。
侍ジャパンに興味をもてば、やはり過去の侍ジャパンにも興味が出てきて、せっかくなら以前の雑誌とかも読んでみたい、と思った頼もしく誇らしい旅の仲間たちの案内になれば幸いである。
今回は「Number」だが、以降はそれ以外も紹介していくつもりだ。
やはり「Number」は野球雑誌ではないので、オリンピックでは一競技に過ぎない野球を、あえて表紙にする選択肢はなかったようで、遂に夢が叶えられたのは2006年の春、というわけだ。
野球日本代表が初めて表紙となった記念すべき号である。
「王JAPAN 世界一の誇り」と題した、第1回WBCの決算号のような感じである。
イチロー、松坂大輔、上原浩治の三大インタビューに、王貞治監督の密着ドキュメント。決勝ラウンドのリポートに、2次ラウンドのリポート。誌面の都合か1次ラウンドは割愛されている。
さらには江夏豊、長谷川滋利のWBC総括・分析に、松中信彦、川崎宗則、渡辺俊介、宮本慎也らのドキュメント記事など。
一時期はやたらと高値でヤフオクなどに出品されていたが、今では落ち着いている。買える。なので、侍ジャパンファン必読の一冊である。
正確には北京五輪特集号で、野球日本代表に特化したわけではない。でもダルビッシュ有が表紙なので掲載してしまいました。
そのダルビッシュへの日本代表選出決定直後の取材記事は、2023年の侍ジャパンのダルビッシュを目の当たりにした野球ファンからすると同じプレイヤーであることが信じられない対応である。もちろんそれはいい・悪いのことではない、北京五輪でのダルビッシュを見ていたらわかることだが。それにしてもたいそうな変化である。
全24選手が語る「金メダル奪取宣言」、星野監督、宮本慎也インタビュー。
青島健太✕高木豊✕宮本和知の座談会、「プレイバック1984 ロス五輪」など。
ちなみに北京五輪総集編となる次号予告では、やはり星野ジャパンが表紙になるような感じだったが惨敗に終わったため実現しなかった。表紙はソフトボールの上野由岐子となった。個人的には、オリンピック心のベスト10第1位は北京五輪ソフトボール決勝アメリカ戦の金メダルである。
WBC2009プレビュー号である。「日本野球の底力」である。前大会優勝、イチロー降臨といったこともあり大会前の宮崎合宿の時点で日本は大変な熱量に包まれた。2023年春と似ている。
日本代表28選手&大会スケジュールはプレビュー号の基本だ。
さらにイチロー&松坂大輔、原辰徳、ダルビッシュ有、岩隈久志、中島裕之、城島健司、青木宣親らをフューチャー。
短期決戦を勝ち抜くヒントを野村克也、杉浦正則に問い、前大会を里崎智也と西岡剛にふり返ってもらっている。そして日本球界のレジェンドであり前大会優勝監督である王貞治がWBCを語る。
あとは韓国、アメリカ、キューバらライバル国の分析である。
大会前にこういうのを読むと、ドキドキが止まらないのだ。
完全保存版「日本野球、連覇への軌跡」である。連覇というワードに惹かれてしまうのは「男塾」の大威震八連制覇のせいだろうか?
まあ、いい。
まずはイチローの独占インタビューである。これがあるから「Number」はやめられない・とまらないのである。「週ベ」には、決定的にイチローの肉声が不足しているのだ。
そして松坂大輔、原辰徳監督、城島健司、青木宣親らが語り、さらに西岡剛、山田久志、王貞治が語る、語る、語る。
日韓対決の新時代、WBC考察、国際球への違和感、アメリカ代表の試練に日本代表全試合のゲーム・リポートである。
準決勝で散ったWBC2013の特集号。「侍ジャパンの天国と地獄」である。
まずは「SPECIAL FUTURES」で、前田健太、阿部慎之助、稲葉篤紀&井端弘和を取り上げている。
「準決勝を読み解く」では桑田真澄がプエルトリコ戦の敗戦分析、山本采配の裏側、内川聖一をクローズアップなどの記事である。
「サムライたちの通信簿」には田中将大、中田翔、坂本勇人、杉内俊哉などのWBC評価。
2次ラウンド分析は「東京ラウンドを読み解く」で、台湾戦を矢野燿大、オランダ第1戦を田口壮、オランダ第2戦を山田久志が担当している。
さらに1次ラウンドである福岡ラウンドの分析に、決勝&大会を総括など。
北京五輪のときほどではないが、三連覇ならず、ということは事実だし、負け方もちょっと、あ、って感じで大反省会の様相を呈した誌面で、優勝したときとは違うなあって素直に思った。
今回、この記事を書くために、もしくは大いに盛り上がったWBC2023に触発されて久しぶりに読み返したわけだが、野球専門誌である「週刊ベースボール」とは違う多面的なアプローチ、美しく迫力のあるビジュアルなど「Number」独自の魅力を再認識したわけである。