WBC兼ロス五輪アメリカ大陸予選
第6回のワールド・ベースボール・クラシック は、準々決勝からは新たな一面が浮上し、少し様相を変える。
そこには、単なる「世界一決定戦」では収まらない、もう一つの競争が潜んでいる。
それは、 2028年ロサンゼルスオリンピック の野球競技出場権をめぐる争いだ。
今大会の準々決勝は、アメリカ大陸にとって実質的な五輪予選でもある。ロサンゼルス大会で野球は正式競技として復活するが、出場国はわずかに6ヶ国。開催国のアメリカを除けば、アメリカ大陸に与えられた枠は残り2つしかない。
つまり構図は明確だ。
準々決勝に進んだドミニカ共和国、プエルトリコ、ベネズエラ、カナダ、この4チームが、2枚の五輪切符をめぐって競い合うことになる。
世界的な野球大国が並ぶ顔ぶれだ。準々決勝にはアメリカ大陸の強豪が5チームそろったが、開催国アメリカを除く4チームにとってこの大会は、単なる頂点争いではないというわけだ。
大会最終順位でアメリカ大陸上位2チームに入ること。それが、そのままロサンゼルス行きの条件になる。
指揮官たちも、この意味を隠さない。
プエルトリコ代表を率いる ヤディエル・モリーナ は「何が懸かっているか理解している」と語り、ベネズエラ代表監督の オマー・ロペス も「最大の目標は五輪出場権だ」と明言した。
ドミニカ共和国代表を率いる アルバート・プホルス もまた、優勝への意欲と並べて五輪切符の重要性を口にしている。
背景にはもう一つ、大きな要素がある。
ロサンゼルス五輪では、 メジャーリーグベースボール の選手が参加する可能性が高まっているのだ。
現在、MLBと選手会はメジャーリーガーの五輪参加に向けた合意を模索している。もし実現すれば、オリンピック野球でメジャーリーガーがプレーするのは史上初の出来事になる。五輪の価値そのものを変える可能性を秘めた動きだ。
すでに準々決勝進出を逃したキューバ、メキシコ、コロンビア、パナマ、ブラジル、ニカラグアは、このアメリカ大陸枠争いから脱落している。
アメリカ大陸の国々にとって、このWBCこそがロサンゼルス五輪への唯一のルートであり、世界最終予選への回り道は用意されていない。
一方で、他大陸の予選は別の形で進む。
アジア、オセアニア、ヨーロッパの出場権争いは、来年開催される WBSCプレミア12 が予選を兼ねる。アジア、オセアニア/ヨーロッパの各最上位チームのみが五輪出場権を獲得する仕組みだ。
そこで敗れたチーム――アジア、オセアニア、ヨーロッパ、及びアフリカの計6チームが、最後の一枠をかけて世界最終予選に挑むことになる。
つまり、アメリカ大陸だけが、すでに「直接決戦」の段階に入っている。
準々決勝以降のWBCには、二つの時間が流れている。
一つは、世界一を決めるトーナメント。
もう一つは、ロサンゼルスへ続く扉を奪い合う予選レースだ。
野球日本代表 の戦いと並行して進む、このもう一つの競争にも目を向けておきたい。そこでは、国家の野球史の次の章を左右する結果がマイアミとヒューストンで静かに決まろうとしている。
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