WBC2026
1次ラウンド:東京プール

🇨🇿 CZE 1 ― 5 AUS 🇦🇺
チェコ代表が先制する。派手な始まりではないが、確かに試合の主導権を握ったかに見えた。だが、その直後だった。
3回表。流れは一度、完全に裏返る。
カーティス・ミードの打球が高く上がり、そのままスタンドへ吸い込まれる。3点。わずか一振りで、点差も空気も入れ替わる。先制の意味は、そこで上書きされた。
試合はそのまま、オーストラリア代表の側に傾き続ける。劇的な猛攻が続くわけではない。ただ、主導権は動かない。時間だけが進み、イニングが減っていく。
そして9回。
試合に最後の加算が加えられる。
アーロン・ホールのソロ本塁打。さらにロビー・パーキンスの適時打で2点。すでに十分だった差が、より確かなものへと変わる。
対するチェコ代表の打線は、流れを引き戻す連続性を作れない。出塁は点にならず、機会は途中で断ち切られていく。試合はそのまま終点へと向かった。
オーストラリアはこれで二連勝。
3回の一振りが試合の中心に残り続け、最後までその意味は変わらなかった。

🇹🇼 TWN 0 ― 13 JPN 🇯🇵
侍ジャパン
1.(指)大谷翔平
2.(右)近藤健介
3.(中)鈴木誠也
4.(左)吉田正尚
5.(三)岡本和真
6.(一)村上宗隆
7.(二)牧秀悟
8.(遊)源田壮亮
9.(捕)若月健矢
(投)山本由伸
WBC2026の侍ジャパン開幕ゲーム。
大谷翔平の帰還。降臨。
試合は、2回に入ったところで別の姿へと変わった。それまでの時間は、いわば助走に過ぎなかった、というわけだ。
まだ2回だが。
打席が巡り、走者が出て、そして再び打席が巡る。つまりは流れは途切れない。むしろ加速していく。決定的だったのは、塁が埋まり、そこで生まれた一振りだった。
大谷翔平の打球が高く持ち上がり、そのままスタンドへ入る。満塁本塁打。4点。
ここで打ったなら凄いことだ、でもそれを遂げるのが大谷翔平だ、などと瞬時に思考するのだが、結局はやはりやり遂げてしまうのが大谷翔平であることが証明されてしまったわけである。
だが、この回の出来事はそれだけでは終わらない。打者はさらに現れ、打球は次々と野へ飛び、走者は絶えずホームへ戻る。
この回、打者15人、10得点。
試合の重心は、ここで完全に日本側へ居座ることを決定した。
続く3回。攻撃はまだ終わらない。
岡本和真がタイムリーを放ち、さらに源田壮亮も続く。3点が加わり、点差はさらに広がる。
マウンドでは、山本由伸が先発として登板する。2回と三分の二。被安打はゼロ。
台湾の打者たちはバットを振るが、打球は前へ進まない。攻撃は始まる前に終わるような感触だった。
投打ともに流れを作れない。失点は2回に集中し、反撃の糸口は最後まで見つからないままだった。
試合は7回で終了。
2回に生まれた10点が、そのまま試合のすべてを決めた。イニングは進んだが、結果はあの瞬間からほとんど動かなかった。