BFA U15アジア選手権
決勝戦
🇯🇵 0 ― 3 🇹🇼
🇹🇼 0 0 0 0 0 2 1 3
🇯🇵 0 0 0 0 0 0 0 0
(日) 葛本、成田、三浦 ― 駒
侍ジャパンU-15代表スタメン
1. (三) 丹羽 裕聖
2. (遊) 舩山 大翔
3. (二) 倉田 雄星
4. (右) 中島 辰徳
5. (中) 岡田 宗一郎
6. (指) 小山 蓮心
7. (捕) 駒 勇佑
8. (一) 畠山 颯志
9. (左) 佐々木 愛斗
(投) 葛本 瑛斗
侍ジャパンU-15、悲願に届かず
初回、マウンドに立ったのは葛本瑛斗(芦屋ボーイズ)。オープニングラウンド第2戦以来の登板。
いきなり先頭に四球を許すも、続く打者をサードゴロ併殺で切り裂き、無失点で切り抜けた。
その直後の1回裏。四球で出た丹羽裕聖(愛知尾州ボーイズ)、ライト前ヒットで繋いだ舩山大翔(東名古屋ボーイズ)、さらに倉田雄星(湖南ボーイズ)は四球、無死満塁。球場の空気が一気に沸騰する。
だが、この舞台で初めて「4番」を託された中島辰徳(熊本泗水ボーイズ)は、2ボールからの3球目をサードフライ。
続く岡田宗一郎(豊田リトルシニア)は浅いセンターフライ。
小山蓮心(狭山西武ボーイズ)は空振り三振。押し寄せる期待の波は、儚く白球とともに霧散した。
それでも葛本は投げ続けた。
毎回のように走者を背負いながらも、呼吸を整え、粘りの投球でスコアボードに0を刻んでいく。
4回、1死一、二塁。ショートゴロ、舩山と倉田の連係プレーで併殺を完成。
5回も2死一、二塁、再びショートゴロで切り抜ける。
72球、4四球。だが3安打無失点。
数字以上の重さを伴った5回の力投。まさに大役を果たしたと言える。
一方で、打線は台湾の先発左腕・柯邵捷に封じられていく。
2回、3回と三者凡退。4回、四球とフライを見失った相手守備のミスでチャンスは生まれるが、畠山颯志(明石ボーイズ)の痛烈な打球は柯のグラブに吸い込まれる。打線は沈黙のまま、試合は緊張の均衡を保ち続けた。
そして5回、唐突に綻びは訪れる。
2番手・成田遥喜(熊谷リトルシニア)。テンポ良く2死を奪いながらも、詰まった当たりが内野を抜け、続く四球で一、二塁となった。
初球、わずかに甘く入ったボールを逃さず陳泊佑に叩き込まれた。右中間の三塁打。
沈黙を破ったのは台湾だった。日本は2点を先制された。
以降、打線は空を舞うフライの群れとなり、反撃の糸口を掴めない。
7回表には、三浦大我(新宿ボーイズ)が、江金澄に一、二塁間を破られダメ押しの3点目。
最後の裏の攻撃も、畠山の内野安打こそあったが、佐々木愛斗(秋田北リトルシニア)、丹羽が連続三振に倒れ、0試合終了。柯の前にわずか4安打、完封負け。
第12回BFA U-15アジア選手権の決勝戦が、台湾・台南の夜空の下で幕を閉じた。
侍ジャパンU-15代表は、2大会ぶり4度目の頂点を見据え、静かに、しかし確かな熱を秘めてグラウンドに立った。
だが、その前に立ちはだかったのは──台湾代表。
硬質な投球と隙のない守備に最後まで封じ込められ、日本は得点を許されなかった。白球は確かに打ち返されたはずなのに、得点盤は終始沈黙したまま。
勝者は台湾。2大会連続、そして通算8度目の優勝をその手に収めた。
敗者は侍ジャパン。準優勝という響きの中に、次代へ繋がる宿題と約束を背負わされている。
だが、敗北の痕跡はそのまま未来への布石となる。
葛本の粘投、成田の苦悩、中島の打席に託された重圧──15歳の夏に刻まれた一球一打は、未来の日本野球を形づくる礎となるだろう。
侍ジャパンU-15代表は、再び頂点を奪い返すその日のために、いま確かに次の物語を始めている。