侍ジャパン、8人の先行者たち
3月の話をするには、まだ空気が冷たすぎるだろう。
それでも名前は出た。
2026年、ワールド・ベースボール・クラシック。すなわちWBC2026。
侍ジャパン。その舞台に立つことが、すでに約束されている8人の選手たち。
先行発表、という言葉はあまりに事務的だ。実際にはこれは、未来に向かって一方的に指名される行為に近い。
逃げ場はないし、曖昧さも許されない。
「日本代表」という四文字が、先に身体に貼りついてしまう。
MLB組は、いつ合流できるのか、まだ決まっていない。
大谷翔平のいる時間と、日本の3月は、いつも簡単には重ならない。
それでも、最終的には合流する。
そう信じているからこそ、誰も確かな日付を口にしない。
一方で、NPB組の選手たちは、もう逃げられない。2月の宮崎。
身体を起こし、神経を研ぎ、代表という異物を、自分の中に押し込む時間が始まる。
名古屋での「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2026」は、ただの強化試合ではない。
この8人は、まだ完成形ではない。だが、もう「候補」ではない。日本の野球を背負う覚悟だけが、先に決まってしまった人間たち。
勝つかどうかは、まだ誰にもわからない。だが、もう引き返すことはできない。
3月は、確実に近づいている。そして物語は、もう始まっている。
侍ジャパン 先行発表メンバー
松井 裕樹(1 サンディエゴP)
伊藤 大海(14 北海道日本ハムF)
大 勢(15 読売G)
大谷 翔平(16 ロサンゼルD)
菊池 雄星(17 ロサンゼルA)
種市 篤暉(26 千葉ロッテM)
平良 海馬(61 埼玉西武L)
石井 大智(69 阪神T)
