鎮魂の祈り。
東日本大震災という、この国で消えることのない記憶。3・11と記号化されることにどこか釈然とせず、抵抗がないわけでもないが、それによって一定の風化を防いでいるような気もする。
そもそも忘れることなどできるわけもないのだが、月日が過ぎていくと、少しずつ小さくなっていってしまうことがある。どのような形であれ、そこに抵抗していかなければならない。
今年の元旦のことも。
平成25年3月11日のスポーツニッポン。
11年前の3月11日、WBC2013の2次ラウンドら、オランダ戦。1年前の3月11日もWBC2023の1次ラウンド、チェコ共和国戦であった。
2次ラウンド第2戦をコールド勝ちして、準決勝進出を決めた侍ジャパン。この試合は東京ドームで観戦したが、お祭り騒ぎのようだった。
日本が打って、打って、打ちまくる試合展開なので痛快でたまらないが、国際大会のコールド勝ちは少し損した気分になる。
鳥谷 1号、松田 1号、内川 1号、稲葉 1号、糸井 1号、坂本 1号の計6本の本塁打が乱れ飛んだ。
オランダは1番シモンズ、4番バレンティン、5番アンドリュー・ジョーンズ、7番ボガーツとかそんなチーム。そのチームにコールド勝ちの侍。
マエケンが好投し、侍ジャパン打線が爆発した東京ドームだが、地球の裏ではメキシコとカナダが殴り合いをしていたという現実が面白い。