侍ジャパンと、ユニフォームと

野球日本代表、すなわち侍ジャパンのユニフォームなどに関する二、三の事柄。基本的には月曜、木曜更新です。

【侍ジャパン・トップチーム新監督は誰だ?】

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一応は年内に決定、ということだった侍ジャパン・トップチーム監督人選。東京オリンピックで金メダルという最終目標を果たして退任した稲葉監督の次は、果たして誰になるのだろうか。

稲葉監督は東京オリンピック金メダルというイレギュラーな目標であったが、本来ならば侍ジャパンの目標はWBC制覇だ。WBC終了後に新たな監督の人選が始まり、夏から秋にかけて決定。同年秋のアジアチャンピオンシップでチームがスタートし、強化試合を経て、2年後のプレミア12でチームの基盤ができあがり、さらに2年後のWBCを迎える、というのが基本的な流れだろう。

侍ジャパン、すなわち野球日本代表の監督というのは他の競技のナショナルチームとはかなり異なる存在のような気がする。直近の二人である小久保裕紀、稲葉篤紀はプロ野球チームでの監督経験もなく抜擢されたのである。
経緯はかなり異なるが、同じように監督未経験で代表監督、というので思い出すのはサッカー日本代表の岡田武史だろう。1997年のフランスW杯アジア予選の最中に加茂監督が更迭され、代表コーチであった岡田武史が代理監督に抜擢された。あの「ジョホールバルの歓喜」によって日本初のW杯出場を決めて、岡田武史はそのまま正式に日本代表監督に就任した。異なる競技なので単純には比較はできないが、このように監督未経験でもナショナルチームの監督になりうる。とはいえやはり小久保・稲葉の監督抜擢は異様であったことに変わりはないだろう。
初めての監督が日本代表、という点では同じ二人だが、小久保と違い稲葉は選手として、コーチとして日本代表で国際大会を戦った経験が豊富である。小久保も学生時代に日本代表としてバルセロナオリンピックに出場しているが、稲葉の経験値には敵わないだろう。結果として稲葉監督はアジアCSプレミア12東京オリンピックを制している。WBCで戦っていないのが残念である。

今後の侍ジャパンの監督に指名されるには監督経験だけでなく、国際大会での経験も必要になってくるのではないか。稲葉監督が出した結果を考えると、監督経験よりも、むしろ国際大会でのキャリアのほうが重要かもしれない。ただ、稲葉ジャパンはWBCに出場していない。つまりはメジャーリーガーと対戦していないわけである。日米野球で対戦しているが、WBCとは違う。WBCは他の国際大会とは別次元の大会なのだ。
侍ジャパン・トップチームの最大目標をWBC制覇とするなら、国際大会だけでなくメジャーリーグ経験も必要になってくる。とはいえ必須要素が多すぎると人選が厳しくなる。そこはコーチ陣とのバランスだろう。

 

あらためて侍ジャパン・トップチーム監督に必要となってくる要素を列挙する。


1. 監督経験(監督として日本シリーズやクライマックスシリーズ経験も)
2. 国際大会経験
3. メジャーリーグ経験
4. 人望・求心力

最後に人望と求心力を加えたが、稲葉監督を見ていてその重要性を強く感じた。もちろん、これらすべてを兼ね備えた人材である必要はないかもしれないが、どれを重要視するかで選択は変わっていくだろう。
これ以外にも、さわやかさ、という選考基準がある。これは小久保と稲葉に当てはまる要素で、イメージ重視のスポンサーへの忖度と思え、実際のところは最も重要視されていたような気がする。

 

現在、マスコミ報道などで取り上げられている監督候補は以下のとおりである。括弧内の数字はそれぞれの候補が満たしている上記の必須要素の番号である。


高橋由伸(1、2)
緒方孝市(1)
ラミレス(1、3)
宮本慎也(2)
栗山英樹(1)
秋山幸二(1)
工藤公康(1)
古田敦也(1、2)

 

監督、国際大会両方を経験しているのは高橋由伸と古田敦也のみ。ラミレスは監督とMLB経験がある。高橋由伸と古田敦也は監督としてはあまりいい結果を出せていないが、ラミレスは3位からのクライマックス制覇という結果を出している。
それ以外の緒方、栗山、秋山、工藤たちは国際大会とは無縁であるが、監督として申し分ない経歴がある。ただ緒方孝市はセリーグ3連覇を果たしながらも日本シリーズでは勝てなかった。これは気になる。
未知数なのが宮本慎也だろう。まだ監督経験はないが、国際大会の経験は豊富である。
人望・求心力に関しては外からではよくわからないのですべての候補者から外した。

こうして見ると、どの人材も一長一短であることがわかる。やはりすべてを兼ね備えた候補がいるわけもないのである。
小久保→稲葉のさわやか路線を踏襲するなら高橋由伸だろう。そこから脱却して監督力を重視するなら栗山、工藤あたりだろうか。
個人的な考えとしては監督には工藤公康を推す。選手とのコミュニケーション力では栗山のほうが上のような気もするが、短期決戦での強さを優先したい。国際大会での経験値の低さを補うために宮本慎也をヘッドコーチあたりで入れ、MLB経験者を投手コーチ、実現はないだろうが野茂英雄、長谷川滋利、斎藤隆などでやってもらいたい。

今年もあと2ヶ月。今年中の新監督決定があるのかどうか。北海道日本ハムの新監督に新庄剛志、なんてニュースも飛び込んできているが、さてどうなるのか。新型コロナの影響で侍ジャパンの活動がどうなるのかは不透明たが、2023WBCが予定どおりに開催されるのであれば時間はあまりない。早くしなければ。

 

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