侍ジャパンと、ユニフォームと

野球日本代表、すなわち侍ジャパンのユニフォームなどに関する二、三の事柄。日本代表ネタ、国際大会ネタがないときは野球カードでつなぎます。お許しを。

【侍ジャパンの歴史・記憶 アジアCS 2023】ROAD TO 2026

第2回アジア プロ野球チャンピオンシップ開催

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第1回大会は2017年に日本、韓国、台湾の3ヶ国で実施され、稲葉監督の初陣となり日本が優勝した。

4年ごとの開催予定だったが、新型コロナ感染拡大の影響で延期となっていた。 第2回大会は6年ぶりの開催で、今回からオーストラリアが加わり、4ヶ国での戦いとなった。

 

基本的にナショナルチームのトップチームが参加する大会だが年齢制限があり、第2回大会は1999年1月1日以降生まれの24歳以下、あるいは入団3年以内の選手となる。

 その他、オーバーエージ枠として29歳以下の3人の出場が認められている。

 

 11月16~18日に総当たりによる予選(1日2試合実施)が行われ、19日に予選1位と2位による決勝戦、3位と4位による3位決定戦が行われる。 

賞金総額は5300万円。 同大会は、次なる国際大会に向け、若手選手の育成を目的とした大会である。ということだ。



日本代表メンバー

監督

89 井端弘和

ヘッドコーチ

88 金子 誠

バッテリーコーチ

74 村田 善則

投手コーチ

81 吉見 一起

内野守備・走塁コーチ

77 梵 英心

外野守備・走塁コーチ

79 亀井 善行

 

投手

15 早川隆久(東北楽天GE)

16 隅田知一郎(埼玉西武L) 

17 赤星優志(読売G)

19 佐藤隼輔(埼玉西武L)

20 横山陸人(千葉ロッテM)

21 吉村貢司郎(東京ヤクルトS)

34 田口麗斗(東京ヤクルトS/OA枠)

37 及川雅貴(阪神T)

47 桐敷拓馬(阪神T)

48 今井達也(埼玉西武L/OA枠)

50 清水達也(中日D)

59 根本悠楓(北海道日本ハムF)

 

捕手

22 古賀悠斗(埼玉西武L)

31 坂倉将吾(広島C/OA枠)

58 石橋康太(中日D)

 

内野手

2   牧秀悟(横浜DeNA)

8   佐藤輝明(阪神T)

9   野口智哉(オリックスB)

24 紅林弘太郎(オリックスB)怪我のため辞退

24 野村佑希(北海道日本ハムF)追加招集

35 門脇誠(読売G)

51 小園海斗(広島C )

 

外野手

1 藤原恭大(千葉ロッテM)

23 森下翔太(阪神T)

55 秋広優人(読売G)

60 岡林勇希(中日D)

66 万波中正(北海道日本ハムF)

 

 

基本オーダー

1 (指) 藤原 恭大

2 (遊) 小園 海斗

3 (左) 森下 翔太

4 (一) 牧 秀悟

5 (捕) 坂倉 将吾

6 (右) 万波 中正

7 (二) 門脇 誠

8 (三) 佐藤 輝明

9 (中) 岡林 勇希

 

 

 

 

予選リーグ:東京ドーム

第1戦

台湾 VS. 日本

🇯🇵 000 000 103 4

🇹🇼 000 000 000 0

 

(日)赤星、及川、根本、桐敷、田口 − 坂倉

(台)古林睿煬、王志煊、林凱威、曾峻岳、陳柏清 − 戴培峰

【本】森下

 

新生侍ジャパンの初陣となったアジアプロ野球チャンピオンシップ2023の台湾戦。

やはり国際大会の初戦は難しい。

日本打線は台湾代表先発の古林睿煬を攻略することができずに、ノーヒットで5回を終えた。6回にようやく門脇がチーム初安打を放ったが得点には至らず、緊迫した投手戦がつづいた。

7回表にようやく森下のホームランで1点を先制すると、9回表にまたしても森下がヒット。さらに牧、サトテルにもヒットが出て満塁のチャンスをつくった。ここから万波、坂倉、門脇のタイムリーで3点を追加した。

先発の赤星は5回途中までを3安打無失点に抑え、リリーフ陣も無失点で完封リレーとなった。

特筆すべきは1点差の終盤8回表の日本の攻撃で、ノーアウトから万波が出塁するがバントの指示はなく坂倉、門脇、秋広が凡退で得点にはならなかった。無得点の同点だったらどうしていたかが気になるところだが、これが井端采配で、新しい侍野球となるのだろうか。実に興味深い。

 

 

第2戦

日本 VS. 韓国

🇰🇷韓国 000 000 001  1

🇯🇵日本 001 100 00X  2

(日)隅田、横山、田口 − 坂倉

(韓)李義理、呉原錫、崔浚鏞 − 金亨俊

【本】万波

 

侍ジャパンの先発は隅田知一郎。韓国代表先発は李義理

先発隅田は必殺のチェンジアップが冴えわたり、7回を3安打無失点7奪三振の好投。

打線は3回に無死満塁のチャンスに、牧の内野ゴロの間に1点を奪った。つづく4回裏には万波に待望のホームランが出て2点差とした。

その後は両チームともに無得点のまま9回へ。侍ジャパンは抑えの田口がマウンドに上がるが、2死からキャッチャーの金亨俊にホームランを打たれてしまい、1点差となった。だが最後のバッターを三振に仕留め、侍ジャパンは接戦を制した。

 

 

第3戦

豪州 VS. 日本

🇯🇵日本 102 101 32 10

🇦🇺豪州 000 000 00 0

8回コールド

(日)早川、吉村、佐藤、清水 − 古賀、石橋

(豪)ブシェル、K.ホール、ラバーティー、クーパーバサラキズ、ビーティー − バーンズ

 

日本の先発は早川。オーストラリアの先発は18歳の若きホープ、ブシェル

決勝進出を決めている日本はスタメンを大幅に入れ替えてきた。

侍ジャパンの先発早川は韓国戦の隅田同様の快投を見せ、5回を7奪三振のパーフェクトに抑える。

打線は初回に、今大会絶好調の小園のタイムリーで1点を先制すると、3回にも万波のタイムリーで追加点を挙げた。侍ジャパンはさらに得点を重ねて8回に10得差としてコールドゲームが成立した。

投手陣は早川の後の吉村も1回と2/3を無安打無失点で抑えた。2死から交代した佐藤は2つの四球とヒットで満塁のピンチをつくってしまうが、つづく打者をセカンドフライに打ち取り無失点で切り抜けた。最後は清水が危なげないピッチングで、試合を決めた。

攻めと守りが噛み合った、といったところだが、なんせオーストラリア代表のディフェンスが苦しかった。台湾、韓国と延長戦を戦ったのが信じられないくらいに無駄なミスを乱発していた。外野手では俊足のホワイトフィールドが攻守を見せたが、内野は厳しいものがあった。

まあその隙を見逃さずに攻め切った侍ジャパン、という見方もできるわけだが、それよりも日本とオーストラリアの、トップチームの層の厚さの差を感じさせる試合となった。

 

 

 

 

 

決勝戦︰東京ドーム

日本 VS. 韓国

🇰🇷韓国 002 000 000 1     3

🇯🇵日本 000 011 000 2X  4

(日)今井、根本 、桐敷、田口、吉村 − 坂倉

(韓)郭斌、崔丞鎔、崔俊鏞、崔智旻、鄭海英 − 金亨俊

【本】牧

 

アジアプロ野球チャンピオンシップ2023決勝戦、侍ジャパンの先発は今井達也!韓国先発はWBC日本戦でも登板した郭斌

侍ジャパンの先発今井は初回は最高のピッチングで韓国打線をねじ伏せるが、3回に四球、バント処理のエラーで無死1、2塁のピンチを招くと、韓国の4番盧施煥にタイムリーを打たれて2点を先制されてしまった。

今大会初のリードされた展開で、侍ジャパンは5回裏に牧のソロホームランで1点を返し、さらに6回裏に佐藤輝明の犠牲フライで同点に追いついた。

その後は二番手の根本が韓国打線を抑え、終盤は両チームともに得点なく、試合は延長タイブレークに突入した。

日本はルーキーの吉村に交代。ゲッツーで二死とするが、3番の尹棟熙にタイムリーを打たれ1点を勝ち越されてしまう。

10回裏の日本はランナー藤原、小園でバッター森下でスタート。森下に代打・古賀を送り犠牲バント。つづく牧が申告敬遠で、5番坂倉の犠牲フライで同点に追いつく。つづく万波がふたたび申告敬遠で満塁となり、7番門脇。前の打席で強振していた門脇だが、ここは逆らわずにレフト前ヒット!

侍ジャパン、サヨナラ勝ち!

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アジチャンの可能性

この大会のような、アジア独自の国際大会が開催されるのはとても意義のあることだと思っている。

まずは大会を継続していくことが最重要で、次回大会がいつなのかはまだ未定だが、4年後か、WBCに合わせてくるか、とにかく継続てある。

以前にも書いたが、ナショナルチームではなくクラブチームの大会だがアジアシリーズは消滅した。また、2020年に中国で開催予定だったBFAアジア大学野球選手権という新たな大会は、新型コロナのせいで延期になり、現在も開催は未定である。なので、このアジアプロ野球チャンピオンシップはつづいてほしいのである。それとともに参加国も増えていけば、さらにいいわけだ。アジア全体の底上げにつながるはずだ。

日本ではWBCでの優勝もあり、侍ジャパンへの注目度は高いわけだが、予選リーグの3試合は空席も目立った。グッズ売り場は大盛況なのに、肝心の球場が大入りではないことに不思議な感じがしたが、日曜日の決勝戦は超満員となった。やはりWBC以降の侍ジャパン人気は凄い。

4日間という大会期間には物足りなさも感じるが、コンパクトであることにより、ファンも入り易いのではないか。さらには若手選手の経験値を上げるのにも最適である。

なにより、WBC開催年の秋にアジチャンという大会が開催されることによって、アジア各国は次のWBCへ向けて新チームの土台づくりをすることができるわけである。

とにかく非常に大きな可能性を感じさせる国際大会なのだ。

 

アジチャン2023 チャンピオントロフィー

 

 

WBCでも話題となった台湾チア