侍ジャパンと、ユニフォームと

野球日本代表、すなわち侍ジャパンのユニフォームなどに関する二、三の事柄。日本代表ネタ、国際大会ネタがないときは野球カードでつなぎます。お許しを。

【侍ジャパンの歴史・記憶 2019プレミア12前篇】東京五輪前哨戦開戦

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第2回WBSCプレミア12開催 

WBCという世界一決定戦がありながら、それでも敢えて開催する、その真意がどこにあるのかよくわからないまま第2回を迎えることになったが、とりあえずは無事に開催されたことを祝おう。
野球の国際組織であるWBSC主催の世界一決定戦がないというのはよくないので、というレーゾンデートルではあまりにも薄っぺらすぎる。だが、とりあえず第2回は翌年の東京五輪予選も兼ねていたので、前回とは異なる意味合いをもつ大会となった。東京五輪開催国である日本を除くアジア・オセアニア最上位国と、北中南米最上位国の2ヶ国が出場権を獲得する。
前回は6チームずつの2つのグループでオープニングラウンドを戦い、それぞれ上位4チームが準々決勝に進出、という形式だった。今大会は4チームずつ3グループに分けられたオープニングラウンドから、それぞれ上位2チームずつがスーパーラウンドに進出し、最後は上位2チームによる決勝戦という型式に変更された。
オープニングラウンドはメキシコ、台湾、韓国で開催され、スーパーラウンドと決勝戦は日本で開催された。

 

 

日本代表メンバー

監督

80   稲葉篤記

 

コーチ

88   金子 誠
81   建山義紀
84   村田善則
82   井端弘和
87    清水雅治

 

投手

11   岸孝之(東北楽天GE)
13   山岡泰輔(オリックスB)
17   大竹寬(読売G)
18   山口俊(読売G)
19   山崎康晃(横浜DeNA)
20   甲斐野 央(福岡ソフトバンクH)
21   今永昇太(横浜DeNA)
22   大野雄大(中日D)
28   高橋 礼(福岡ソフトバンクH)
43   山本由伸(オリックスB)
47   中川皓太(読売G)
57   嘉弥真新也(福岡ソフトバンクH)
90   田口麗斗(読売G)

 

捕手

10   小林誠司(読売G)
27   會澤 翼(広島東洋C)
62   甲斐拓也(福岡ソフトバンクH)

 

内野手

1     山田哲人(東京ヤクルトS)
2    源田壮亮(埼玉西武L)
3    浅村栄斗(東北楽天GE)
4    菊池涼介(広島東洋C)
5    外崎修汰(埼玉西武L)
6    坂本勇人(読売G)
7    松田宣浩(福岡ソフトバンクH)

 

外野手

8    近藤健介(北海道日本ハムF)
9    丸 佳浩(読売G)
23   周東佑京(福岡ソフトバンクH)
34  吉田正尚(オリックスB)
51   鈴木誠也(広島東洋C)

 

 

基本オーダー

1 (一) 山田哲人
2 (遊) 坂本勇人
3 (中) 丸 佳浩
4 (右) 鈴木誠也
5 (指) 浅村栄斗
6 (三) 外崎修汰
7 (左) 近藤健介
8 (捕) 會澤 翼
9 (二) 菊池涼介

 

 

 

 

 

オープニングラウンド:台湾

グループB
第1戦:桃園国際球場
日本 vs. ベネズエラ
🇻🇪  0 0 0  1 0 3  0 0 0   4
🇯🇵  0 0 0  0 2 0  0 6 X   8
(日)山口、山岡、大竹、中川、甲斐野、山崎 ― 小林、會澤

 

ヒット一本が遠かった。
日本の先発山口は悪くはなかったが、4回にゲッツー崩れで先制点を許した。
日本の初安打が4回裏にようやく出て、5回に小林が四球、坂本がエラーで出塁すると菊池の同点タイムリーツーベース。さらに鈴木の勝ち越しタイムリーで見事に逆転である。
だが6回に不運な三塁ゴロでまた流れがベネズエラに傾いてしまう。山岡、大竹、中川と刻んでいくが元ヤクルトのリベロに同点タイムリーを打たれ、さらに2点を失い逆転されてしまう。
ここでルーキー甲斐野の好投が再び日本に流れを引き寄せる。
ベネズエラのエスコバーが制球を乱し、ノーヒットで押し出しによる1点。つづく菊池のタイムリーで1点。さらにまた押し出しで1点。4番鈴木は犠牲フライ。源田の内野安打でまた1点。最後は丸の押し出し。ヒット2本で6点である。
ベネズエラの自滅に救われた感もあるわけだが、とにかく大事な初戦を取った。

 


グループB
第2戦:桃園国際球場
日本 vs. プエルトリコ
🇵🇷  0 0 0  0 0 0  0 0 0   0
🇯🇵  0 0 4  0 0 0  0 0 X   4
(日)高橋礼、嘉弥真、大竹、山本、山崎 ― 甲斐
【本】鈴木1号

 

侍ジャパンの先発は、日本代表伝統のアンダースロー枠・高橋礼。
最高のピッチングだった。
国際大会で完全試合を達成してしまうのか、などと気の早いことに4回あたりで思ったりしたのだが、とにかくテンポのいいピッチングで6回を1安打無失点である。
18アウトのうち内野ゴロが14個。ほとんどボールが外野に飛ぶこともなかった。
打線は3回裏に近藤の内野安打で1点を先制すると、4番鈴木に待望のホームランで3点を追加。得点はこの回のみだが、やはり投手を中心に守り勝つのが侍ジャパンだろう。
初登板の山本の好投も光った。前日につづき9回は山崎が締めた。

 

 

グループB
第3戦:台中インターコンチネンタル球場
台湾 vs. 日本
🇯🇵  2 0 2  0 0 1  0 0 3   8
🇹🇼  0 0 0  0 0 0  0 0 1   1
(日)今永、大野、山岡、甲斐野、岸、山本 ― 會澤
【本】鈴木2号

 

侍ジャパンの先発は今永昇太。
侍ジャパンは初回に4番鈴木、吉田のタイムリーで2点を先制。3回には2試合連続となる鈴木の2ランホームラン。6回には丸のタイムリーで5点目を入れた。9回にまたも鈴木のタイムリーでダメ押し。さらに泥にまみれて培った!源田!源田!源田!のスリーベースでまたダメ押し。
投手陣は先発今永がランナーを背負いながらも3回を無失点で抑えた。その後は大野、山岡、甲斐野、岸と刻んで、この日のクローザーは将来の侍ジャパンエース候補山本由伸。2死からタイムリーを打たれ失点したが、きっちりとオープニングラウンドを締めくくった。

オープニングラウンドを3連勝で、侍ジャパンはスーパーラウンド進出を決めた。