ハーレムベースボールウィーク(2020年6月開幕予定/オランダ)に出場する侍ジャパン大学代表が、愛媛県松山市の坊っちゃんスタジアムで「侍ジャパン大学代表候補選手選考合宿」を行った。来年のドラフト候補となる大学3年が中心のチームである。合宿では6イニング制特別ルールの紅白戦が行われた。この紅白戦でアピールに成功し、注目度の高い選手を紹介していきたい。
今日は紅白戦通算6打数4安打1打点2得点1盗塁の成績を残した中央大3年・五十幡亮汰である。
プレミア12で、福岡ソフトバンクの周東が強烈なインパクトを残したためか神足の野手に注目が集まっているようだ。来年のドラフト候補でも同様のことが言える。その一人が五十幡亮汰である。
彼が侍ジャパンに選ばれた(まだ候補だが)のは今回が初めてではない。6年前、すなわち2013年の侍ジャパンU-15代表に選出され、15Uアジアチャレンジマッチに出場している。このときのU-15代表には現東北楽天の藤平尚真、石原彪や今回の選考合宿にも呼ばれている鈴木昭汰(法政大)、古川裕大(上武大)なども選ばれていた。
U-15代表当時、五十幡亮汰は全日本中学校陸上競技選手権大会において100メートル、200メートルで優勝している。この大会でサニブラウンにも勝っている。サニブラウンに勝った男という異名をもつ五十幡亮汰。そんな陸上界の逸材であった五十幡亮汰は最終的に野球を選んだ。野球でいいのか?と思わないでもないが、野球ファンとしては、ただただ大歓迎である。とんでもない脚力の男がやって来てくれたものである。
選考合宿初日の紅白戦では、初回にいきなりタイムリースリーベースを打つのだが、このときの三塁へのスピードはプロのスカウトに、こんなに速いのは見たことがないと衝撃を与えた。早くも周東以上の速さと言われている。だが五十幡亮汰は決して足だけの男ではない。選考合宿の紅白戦では走力だけでなく、6打数4安打と打力でもアピールしている。
U-15代表からU-18代表へは行けなかったが、大学代表で頭角を現すことができた五十幡亮汰。来年のドラフトでプロに入り、侍ジャパントップチームまで駆け上がってほしい。