侍ジャパンと、ユニフォームと

野球日本代表、すなわち侍ジャパンのユニフォームなどに関する二、三の事柄。日本代表ネタ、国際大会ネタがないときは野球カードでつなぎます。お許しを。

【東京五輪出場国レビュー/イスラエル編】

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イスラエル代表

WBSC世界野球ランキング 24位

グループステージ グループB

開催国枠である日本を除くと、トップで東京行きの切符を掴んだのがイスラエルである。リトアニアとのプレーオフを制して2019ヨーロッパ野球選手権へ初出場。4位に入賞し、東京五輪アフリカ/ヨーロッパ大陸予選へ進むと欧州の強豪イタリアやオランダを撃破して優勝。東京五輪出場を決めた。

グループステージでは侍ジャパンとは別グループなので、対戦する可能性があるのはノックアウトステージ以降である。

 

 

主な国際大会での成績

オリンピック

初出場

 

ワールド・ベースボール・クラシック

2017WBC 2次ラウンド敗退

 

 

主な出場選手

ジョシュア・ザイド(FA)

右投右打(投手)

2013年、アストロズでメジャーデビュー。2017WBC2次ラウンド日本戦で先発。千賀と同じく大会最優秀投手賞を受賞している。2018年に現役引退したが、東京五輪出場のため現役復帰。

2013WBC予選

2017WBC予選

2017WBC

 

タイ・ケリー(独立リーグ)

右投両打(内外野手)

2016年にメッツでメジャーデビュー。

現役復帰のために独立リーグ、アトランティックリーグのロングアイランド・ダックスと契約を結んだ。

2017WBC

 

イアン・キンズラー(独立リーグ)

右投右打(内野手)

2006年に、レンジャーズでメジャーデビュー。二塁手としてゴールドグラブ賞を2回。オールスター出場4回。通算1999安打。走攻守でチームを牽引するだろう。2019年に現役引退したが、東京五輪出場のために現役復帰。

2017WBCアメリカ代表

 

ダニー・バレンシア(独立リーグ)

右投右打(内外野手)

2010年にツインズでメジャーデビュー。内外野を守れるユーティリティプレイヤー。また、対左投手の通算打率が3割を超える左腕キラーでもある。メジャー通算795安打。2018年限りで引退したが、独立リーグで現役復帰した。

2019ヨーロッパ野球選手権

2019東京五輪アフリカ/ヨーロッパ大陸予選

 

 

イスラエル代表に関するニ、三の事柄

イスラエル代表と侍ジャパンの対戦はこれまで一度だけである。2017WBCの2次ラウンドでの対戦で、イスラエルは韓国、台湾、オランダと同組の1次ラウンドを全勝で通過した。侍ジャパンとの対戦では先発は東京五輪にも出場するジョシュア・ザイドで、4回を被安打4、無失点に抑えている。結果は8対3で敗れているが、最終回に3点を奪う粘りを見せた。

今回の東京五輪イスラエル代表のチーム構成はMLB傘下のマイナーリーガーが5人。今年からMLBと提携し「MLBパートナーリーグ」となった独立リーグに所属する選手が8人。小規模独立リーグとヨーロッパのリーグ所属選手が各1人ずつ。大学生が2人。そしてすでに現役を退き、現在はFA扱いの選手が7人。前回のWBCと比べてもかなりの戦力ダウンである。独立リーグ所属の選手の中には、このオリンピックのためだけに現役復帰した者もいるので、純粋な意味での現役プロ選手の数は半数にも満たない。

ただ、現役復帰した選手たちは実績のある元メジャーリーガーたちなので、彼らがどうチームに融合し、結束を高められるかが重要になりそうだ。そのためにもイスラエル代表は、早い段階でアメリカ合宿に突入し、独立リーグチームや大学チームと強化試合を実施していた。

イスラエルにルーツをもつユダヤ系アメリカ人で構成されたチームだが、そのことが他国よりも強い結束力を生むかもしれない。移民として、ユダヤ人でありながらアメリカ人になるという課題を乗り越えてきた先祖をもつ彼ら独自のアイデンティティ、同胞意識の強さは他国にはないものだろう。侍ジャパン稲葉監督が重要視するチームの「結束力」、イスラエル代表との戦いはこんなところに注目してもいいかもしれない。

 

 

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