侍ジャパンと、ユニフォームと

野球日本代表、すなわち侍ジャパンのユニフォームなどに関する二、三の事柄。日本代表ネタ、国際大会ネタがないときは野球カードでつなぎます。お許しを。

「週刊ベースボー ル」日本代表特集号(10)

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WBCが開催された2023年の3月の日本のテレビは、四六時中、朝から晩まで侍ジャパン、大谷翔平で埋没した異常な日々だった。

異常、と記してはみたものの、そこには本来含まれるであろうマイナスやネガティブなイメージはなく、ただ言葉どおり正常ではない、ということで、新型コロナからの解放とも重なることになり、個人的には最高の日々だった。

WBCは第1回から毎回楽しみにしてきたし、実際に開催中はいつも狂熱と至福の時間を過ごした。特にイチローがいた第1回と2回は格別だったと思う。こんなことはそうはないんだろうなあ、と思ったりもしたが、2023年の春はそれを超えたんだろう。

神回、なんて安っぽい言葉で表したくはない時間。閉幕後もしばらくは日常に帰還するのが困難で、これからどうやって生きていけばよいのだろう、なんて思ったりもしたけど、プロ野球が開幕すれば強制的に日常に引き戻されたりするわけだ。

さて、WBCを読むにはやはりベースボールマガジン社である。「週刊ベースボール」である。

展望号、特集号、総決算号、などなどが出るわけだが、保存用とスクラップ用に二冊買うのである。

 

 

「週刊ベースボール 2023年3月6日号」
WBC特集第1弾 回顧編

例年、WBC開催年の正月に最初の特集号が組まれるのだが今年は無かった。年が明けて、いつ出るのだいつ出るのだ、と待ちわびたが、ついに出なかった。なぜだ。

その代わりではないが、展望号前に回顧号が出た。過去4大会の思ひでに浸るのだ。年をとっていくと、懐かしいだけで泣ける。

回顧編ではあるが、ダルビッシュ降臨の侍ジャパン宮崎キャンプリポートはある。

本題の回顧編では各4大会をふり返り、「回想インタビュー」で岩隈久志、内川聖一が。「首脳陣が語る世界一」では辻発彦、山田久志が思ひ出を語る。

さらに現役選手やOB選手が、当時をあの名場面をどこで見ていたか、を語る。あの日、あの時、あの場所で♪と小田和正の歌を口ずさみながら。

 

 

「週刊ベースボール 2023年3月13日号」
2023WBC特集第2弾 展望編

そして待ちに待った、開幕前の展望号。

栗山英樹監督、吉田正尚の侍インタビュー。

「Vへのカギを握るキーマンたち」で大谷翔平、ダルビッシュ有、村上宗隆、甲斐拓也、源田壮亮らをクローズアップ。

「侍ジャパン戦力分析 世界一奪還のポイントは?」の記事では、投手&守備、攻撃&戦略、投打のキーマン、侍たちの武器などを取り上げている。

さらには「注目国深層リポート」で、韓国、アメリカ、スター選手カタログ、などなどである。

 

 

「週刊ベースボール 2023年3月27日号」

まず言うべきことがある。厳密には、この号は侍ジャパン特集号ではない。侍ジャパンの佐々木朗希が表紙であるが、特集号ではない。

「魅惑の快速球」という、速い球を投げるピッチャーの特集である。
いつものWBCなら1次ラウンド後あたりに特集号があり、翌週くらいには総決算号である。だがなぜか今回は中途半端な扱いである。

寂しいのでここに掲載した。

WBCの記事は東京ドームで熱戦が繰り広げられた、1次ラウンド4試合の熱戦リポートである。

 

 

 

 

 

「週刊ベースボール 2023年4月10日号」
2023WBC総決算号

感無量の総決算号。

「激戦の記憶」である。「熱戦リポート」で決勝戦・対アメリカ、準決勝・対メキシコを。「世界に誇る侍戦士」では栗山英樹、大谷翔平、ダルビッシュ有、村上宗隆、吉田正尚、ラーズ・ヌートバーを。

さらに「侍ジャパン総括」で世界一奪還の勝因を分析、「侍ジャパン選手名鑑」であらためて31人を紹介し、「侍プレイバック」で準々決勝までをあらためてふり返り、元侍ジャパンコーチ梨田昌孝がハイブリッド・ベースボールの勝利と分析した。

最後に大会ベストナイン全試合リザルト「大会総括」ではWBCをより成熟した大会へと前進させるために必要なことを示した。

やはり優勝したときの総決算号はたまらない。この先ずっと、ときおり取り出し、ページをめくっては反芻するのだろう。2023年の伝説の春を。

 

 

「週刊ベースボール5月5日号 増刊」
侍ジャパンWBC優勝記念号

増刊の優勝記念号だから、一冊丸ごとWBC、侍ジャパンである。優勝するとこのような扱いをしてもらえるのだ。前大会は優勝記念号はもちろんだが、総決算号すら出なかった。WBCでは第2回大会以来の14年ぶり、侍ジャパンとしては2021年の東京オリンピック以来の優勝記念号である。

侍ジャパン熱戦譜。全7試合をずっしりとリポートしている。これが優勝記念号だ。ビジュアルもいつもの「週刊ベースボール」より迫力があり、気合いが入っている、ような気がする。

言われるまでもなく、永久保存版である。

 

 

「週刊ベースボール5月11日号 増刊」
WBC2023総決算号 侍ジャパン世界戦記

優勝記念号が出たと思ったら、今度は総決算号で、侍ジャパン世界戦記、ときたのである。いったい優勝記念号と何が違うのだろう。買う意味はあるのだろうか。優勝記念号を買いそびれた人が買うのだろうか。誰もが思うことを色々と考え、やはり買うのはよそうか、などといけない結論が頭をよぎったりもしたが、やはり買うのであった。

構成は大きく二つに別れていて、まずは「夢の結実 世界一奪還の記憶」でWBC全7試合をあきれるほど眩しく、語る。それを読む。

次に「侍たちの流儀 40人たちの世界戦記」では、戦えなかった二人の侍を含めた40人を骨のような言葉で語る、語る、語る。それを読む。

この完全保存版のために出し惜しみしてたのか、というくらいにビジュアルがいい。決勝戦最後の大谷翔平対マイク・トラウトの横長ロングショットは最高である。

Blu-rayの美しい動画で反芻するのもいいし、スマホで気軽にどこででもふり返ることができるのも積極的にトキメキ事案だろう。だがやはり、どのようにテクノロジーが進歩しようとも、いつまでたっても紙媒体はいいのである。